新型コロナウイルス
GWが明けて思うこと
2020.5.7
ネットを見ながら思うこと多々あり、Twitterに下記のリンクを貼りました。
国際的指揮者の井上道義さんと幼馴染で新型コロナウイルス感染症対策専門家 岡部先生との青空会談
以下、あくまでも私の感想です。
死亡率が1%だろうが10%だろうが、大切な人を失った方や亡くなられた当人にとっては100%です。
絶対的な価値観などは存在しません。
事実は一つですが、真実は人の数だけ存在すると言われます。
この会話からはそれがよく感じられます。
この点の配慮なく一方的に自分の考えだけを発信している人やマスコミがあまりにも多いことに懸念をおぼえます。
意見を自由に発信できるのが民主国家の良い点ですが、それは批判のための批判や他者を攻撃する自由ではないと思います。
今回のコロナウイルスは天災に人災が加わったものだと言われますが、政治・社会体制・国際問題に加え、ネットからも脅威を感じているのは私だけでしょうか?
某大学医学部教授など影響力の強い立場の人の発信にしてそうです。
このような人たちやマスコミに望みたいのは自分たちの考えに合うバイアスがかかったものだけではなく、客観的・俯瞰的に情報提供発信した上で、改めて多くの人に考えてもらえるような分析や問いかけをしてもらいたいということです。
そうすれば、より良い建設的発信になるのではないでしょうか。
GWの様子をニュースで見て私は日本人って本当にすごいなと素直に誇らしく思いました。
あれほど強い法的拘束力を持ってロックダウンをしても医療崩壊をきたした欧米諸国と弱々しくも経済を回しながら自粛要請だけでこれほどの行動変容を実現した日本(もっとも成果確認は今月末になりますが)
盲目的に欧米のことを持ち上げ、ロックダウンを声高に叫んでいた人たちやマスコミはどう感じているのでしょうか?
検査数の少なさを激しく責めている方は、PCRの精度や(偽陰性や偽陽性を含む)結果の統計学的評価、患者数や死亡者数のトラジェクトリー解析など全体を理解した上での発信でしょうか?
私も検査数が増えることで統計学的精度が高まることに異論はありません。
しかし、陽性者数や陽性率だけを単純に問題視するのではなく、ウイルス解析や抗体検査とPCRから得られた結果からどのような統計学的意義が得られ、それが今後の治療・社会戦略にどう繋げられるのかまで議論していけたら素晴らしいと思います。
実際、遺伝子解析から現在の日本では初期の中国・韓国タイプ(第1波)は終息し、欧米タイプ(第2波)のみが検出されていると言われています。
逆に言うと中国・韓国型のみしか確認されていない中国・韓国は欧米からの流入を防げたと見ることができる反面、自粛解除後に第2波が来る可能性が否定できないとも言えます。
私は色々なデーターの中でも死亡者数のトラジェクトリー解析が現状を見るのに有用であると思っています。
流石に死亡者数はごまかしが効かない(取りこぼしがあっても絶対数が少ない)ですから。
因みに100万人対死亡者数(2020.5.3時点)は(欧州で医療崩壊を防いだと言われる)ドイツですら日本の約20倍、イギリス約100倍、米国約50倍です。
ICUベッド数の不足などの脆弱性を知り、最初から封じ込めよりも医療崩壊を防ぐためにピークシフトを目指した日本の戦略は(政府の説明力やフットワーク、医療物品の扱い、補償問題等ツッコミどころ満載だと思いますが)批判のみには当たらないのではないでしょうか?
コロナウイルスは生命だけではなく、経済や国家体制にも脅威で、一方立てれば他方を損ないます。
すべての人から100点満点を貰える解などは存在しません。
今までも、これからも私達一人ひとりができることは、当たり前がどれほどありがたいことかを感謝しながら「コロナから自分を守ること=他人を守ること」と意識して活動再開することではないかと思っています。